Ambivalent
1 0代のころ、近しい人がこの世を去ったあの日から、山﨑円城は自身の内側の言い表せない感情や感覚を、弔うすべを探している。絞り出した言葉は生まれた途端に自我を持ち、書き連ねてはそれを重ね、並べてはまた書いた。書き殴り、ふと思いつきで破いた答案は教育委員会で問題視されたが少しだけ、気持ちが軽くなるのを感じた。ゴミ捨て場から父親と拾ってきたオルガンの鍵盤を叩き、そこに言葉を乗せたら、音楽のようになった。
ものごとの見方はひとつではない。出口は入り口でもあって、潮も満ちては引いていく。今日が終わればまた次の今日へとたどり着く。繰り返す瞬きのように連続し、循環する。生まれ落ち、いつかふたたびその瞼を閉じるまで。人の一生自体が長い瞬きのようにも思えてくる。あの日あいつは死んだんじゃなく、生まれたのかもしれない。
本展の開催にあたり、山﨑は九谷焼のビンテージ花器にタギングを施し、制作を行った。言葉は磁肌の周りをめぐり、ループする。そこに刻まれた詩も、誰かにとってはきっと別の意味合いを持つのだろう。
2024年11月23日(土)より、詩人であり音楽家、そしてF.I.B JOURNALのメンバーとして活躍する山﨑円城による作品展示「Ambivalent」を、Vektor shop®内Garage galleryにて開催いたします。
2022年の初個展より、ヴィンテージガラスやミュージアムガラスといった透過性のあるものに、タギングという手法で心の叫びを表現してきた。
本展示では、染め付けを行う前の無垢の花器に、大小の文字を重ね、擦り、狂気ともとれる言葉のループを刻んでいくことで、これまでとは異なるアプローチで視覚化。
その他にもVektor shop®のブランクボディを用い、アートワークをシルクスクリーンで表現したマーチャンダイズを発売。文字の重なりを表現するために、細かくデータ化を図り、刷り方と製版に工夫を重ねて再現。異なる詩をプリントしたLONG SLEEVE TEEとCREW NECK SWEATの2型を展開します。
また、展示会場には、今年の8月に発表されたミュージアムガラスをキャンバスに見立てた作品をgalerie aの協力のもと展示。全ての作品・アートワークに山﨑円城の感情や感覚が込められています。
その言葉を是非感じてみてください。
2024年11月23日(土)より、詩人であり音楽家、
そしてF.I.B JOURNALのメンバーとして活躍する
山﨑円城による作品展示「Ambivalent」を、
Vektor shop®内Garage galleryにて開催いたします。
2022年の初個展より、ヴィンテージガラスや
ミュージアムガラスといった透過性のあるものに、
タギングという手法で心の叫びを表現してきた。
本展示では、染め付けを行う前の無垢の花器に、
大小の文字を重ね、擦り、狂気ともとれる言葉のループを刻んでいくことで、
これまでとは異なるアプローチで視覚化。
その他にもVektor shop®のブランクボディを用い、
アートワークをシルクスクリーンで表現したマーチャンダイズを発売。
文字の重なりを表現するために、細かくデータ化を図り、
刷り方と製版に工夫を重ねて再現。
異なる詩をプリントしたLONG SLEEVE TEEと
CREW NECK SWEATの2 型を展開します。
また、展示会場には、今年の8月に発表されたミュージアムガラスを
キャンバスに見立てた作品をgalerie aの協力のもと展示。
全ての作品・アートワークに山﨑円城の感情や感覚が込められています。
その言葉を是非感じてみてください。
山﨑 円城 / やまさき まどき
詩人・音楽家。
1990年頃からグラフィティやタギングの手法で公共の壁を使って言葉や詩を発表し始める。2003年より、F.I.B JOURNALとしての活動を本格的に開始。現在に至るまで「ジャズパンク」と称される唯一無二の作品を多数発表する。90年代から言葉のイベント「BOOKWORM」を主宰し、近年はタギングから生まれたコラボレーションも多く、店舗の壁やプロダクトに多くの作品を残している。
1990年頃からグラフィティやタギングの手法で
公共の壁を使って言葉や詩を発表し始める。
2003年より、F.I.B JOURNALとしての活動を本格的に開始。
現在に至るまで「ジャズパンク」と称される唯一無二の作品を多数発表する。
90年代から言葉のイベント「BOOKWORM」を主宰し、
近年はタギングから生まれたコラボレーションも多く、
店舗の壁やプロダクトに多くの作品を残している。